推奨脳波計

 生活の中に ニューロメディテーション(NeuroMeditation) を取り入れるにはどのような点に注意すれば良いでしょうか? 道具を選択する上で、私たちが考える大切なポイントは以下の2点です。

  • ① 科学的な検証、研究にも耐えうる正確な脳波データを記録できる
  • ② 環境設定に必要となる費用を可能な限り抑える

 瞑想は、脳という大切な臓器をターゲットとしたトレーングですので、①は不可欠な要素です。この点を無視して訓練することは、不正確な情報を基に誤った訓練をしてしまい思わぬ結果を招きかねません。

 大手のネット通販サイトで入手可能な簡易脳波計は価格が安く、②の要件を充たしますが、①の要件が保証されていません。

 その理由は、簡易脳波計の多くが前頭部(額部)から脳波を導出する仕組みになっておりますので、これですと直下に存在する眼球の動きに伴う電位変化(眼電図)や前頭部の筋肉の電位(筋電図)といった脳波以外の信号でトレーニングをしてしまう危険性が大きいからです。また、脳の信号を取り出す電極が正しく頭皮にセッティングされているかを確かめることができなません。さらに、頭皮から脳波を抽出する装置に関する情報や導出した脳波信号を処理するアプリケーション(ソフトウェア)が、一体、どのような計算をしているのかが公表されておりません。このため 大手のネット通販サイトで入手可能な簡易脳波計を使って 、正確、科学的なトレーニングを実施することは難しいと私たちは考えています。

 ②の要件は、一般には①の要件と相反することが多いと思います。脳波を正しく記録できる装置を求めれば求めるほど、装置のお値段は高くなってしまいます。仮に①の要件を充たした製品を揃えようとしますと、数十万円以上の出費が必要となり、チャンネル数(頭皮の何箇所から脳波を記録できるか)によっては百万円を超えることもあります。ここまでの金額を投資するのは、一個人としては躊躇するのではないでしょうか。

 では自分で脳波計を購入することをあきらめて、①の要件を充たす装置を備えたニューロフィードバックプロバイダーの施術やセッションをうけるという方法はどうでしょうか。お調べいただくとご理解いただけると思いますが、きちんとした脳波装置を使ったセッションを週数回受けた場合、効果発現まで数か月要するとされるため、トレーニング費用も高額となることが避けられません。

 では①と②の要件をみたすにはどうすればよいでしょうか? 満足できるニューロメディテーション(NeuroMeditation)環境を一個人で実現するために、私たちが提案する方法は、「オープンソース」という仕組みを活用することです。

 オープンソースとは、ハードウェアのCADファイルや回路図、設計図、ソフトウェアのソースコードが無償で公開され、複製、修正、変更後の配布等を自由に認めているものを指します。

 オープンソースソフトウェアには、代表的なものとしてパソコンのオペレーティングシステムであるLinuxやプログラミング言語であるJava、Pythonなど多数のものが存在します。利用にあたっては、基本的なプログラミングの知識を要することもありますが、この点は私たちにお任せください。

 ソースコードのバグや問題点の発見、修正が世界中の研究者やユーザーによって日々繰り返して行われています。このため、開発までのコストや時間を抑えながら、高い信頼性と性能を持つソフトウェア等の開発が可能となります。オープンソースハードウェア、ソフトウェアをニューロフィードバックシステムの開発に利用することで、上記の①と②の要件を充たしたニューロメディテーション(NeuroMeditation)システムをご自宅や職場に実現することが可能となります。

 サイエンスアドバイザーの小岩信義先生(人間総合科学大学教授)のご監修の下で私たちはすこし時間をかけて、世界中のオープンソースを検証いたしました。ようやく満足できる脳波計をみつけることができました。

 みなさまのご自宅や職場などで整えるニューロメディテーション(NeuroMeditation)環境に相応しい脳波計として、以下のものをご紹介、ご提案させていただきます。環境セッティングの方法などについて、今後ご案内させていただく予定です。

[推奨脳波計]

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※この装置を使った科学的な研究が複数行われており1,2)、脳波計としての妥当性と信頼性について検証が行われています3,4)。この装置に関する基板情報、ソースコードなどは全て公開されております。

高性能な脳波計ですが、コンパクトサイズです

[文献]

  1. OrSullivan M, Popovici E, Bocchino A, OrMahony C, Boylan G, Temko A. System Level Framework for Assessing the Accuracy of Neonatal EEG Acquisition. Conf Proc IEEE Eng Med Biol Soc. 2018:4339-4342. doi: 10.1109/EMBC.2018.8513246.
  2. Yohanandan SAC, Kiral-Kornek I, Tang J, Mshford BS, Asif U, Harrer S. A Robust Low-Cost EEG Motor Imagery-Based Brain-Computer Interface. Conf Proc IEEE Eng Med Biol Soc. 2018 ;2018:5089-5092. doi: 10.1109/EMBC.2018.8513429.
  3. Frey J. Comparison of an Open-hardware Electroencephalography Amplifier with Medical Grade Device in Brain-computer Interface Applications.In Proceedings of the 3rd International Conference on Physiological Computing Systems .2016;1;105-114. DOI: 10.5220/0005954501050114
  4. Rashid U, Niazi IK, Signal N, Taylor D. An EEG Experimental Study Evaluating the Performance of Texas Instruments ADS1299. Sensors (Basel). 2018;18(11).pii: E3721. doi: 10.3390/s18113721
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