瞑想とは、古来から伝承されてきた脳のなかに存在する主要なネットワークの働きをトレーニングする技術群でした(>>クリック)。
この瞑想によって、精神的な側面と身体的な側面に影響を及ぼすことが報告されています。ここでは細かな論文、研究分析に囚われずに、国内外の公的機関( 日本の厚生労働省やアメリカNIHの関連サイト )でも公表されている瞑想の効能について大きく扱ってみたいと思います。
瞑想は、 古くからトータルな健康度を増進するために利用されてきた歴史があります。健康な方にとっても冷静さおよび身体のリラックス感を増大させ、精神的なバランスの改善に有効であることがよく知られていました。
また近年では、瞑想を実施することにより様々な症状や疾患についても効果があることが科学的に確認されつつあります。
例えば、①血圧の降下、②過敏性腸症候群の症状の緩和、③不安感、抑うつ感、④不眠の改善、⑤急性呼吸器疾患(インフルエンザなど)の発症・期間・重度の改善がある場合があることが、高い 証拠 (エビデンス)として示されています。
さらに、まだ十分なエビデンスはないとされていますが、疼痛に対する効果や禁煙治療としての効果に関する科学的な検証もされ、研究成果が集積されつつあります。
上記は、主に瞑想が身体的な側面にどのような影響をもたらすのか? という点に注目していることに気が付かれるでしょう。これもとても大切なポイントですが、精神的な活動を支える脳への影響についてはどうでしょうか。
瞑想が脳に与える影響についてはどのような公的な見解が提示されているでしょうか?
- 長い期間瞑想を実践している人は、瞑想していない人に比べると大脳皮質のシワが多く、脳の情報処理力を高める可能性があること
- 加齢によって生じる脳の生理的な変化を低減させる
- 感情の処理に関連する扁桃体の活動に影響を及ぼす可能性
- 痛み刺激に反応する脳の活動に影響する可能性
現在わかっていることとして、以上のような情報が紹介されています。
日本や海外の公的機関による「瞑想」に関する科学的な評価をより詳しく知りたい方は、下記のサイトをご覧になると良いでしょう。根拠とした良質な研究論文も紹介されています。
◇ 日本
厚生労働省 : 統合医療情報発信事業 関連サイト クリック >>
◇ アメリカ合衆国
NIH : NCCIH(アメリカ国立補完統合衛生センター) クリック>>
■ つづいて…
以上のような効能が認められている瞑想にはどのような種類があるのか?より細かなお話をいたしましょう(>>「瞑想の種類」)。